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Registros recuperados: 11 | |
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平田, 昌弘; HIRATA, Masahiro. |
ユーラシア大陸の乳加工技術と乳製品を、これから約1年にわたって毎月のシリーズで紹介していきたい。 ユーラシア大陸といっても広大である。それぞれの地域で様々な乳加工技術が発達し,珍しい乳製品がつくり出されてきた。バターは発酵乳からつくられることが多く,発酵乳は清涼飲料,チーズなどにも加工され,牧畜民の乳加工において発酵乳の出番は多い。チーズ加工の凝固剤にはレンネットだけでなく,酸乳や有機酸を用い,牧畜民の加工するチーズは熟成させることはない。乳から酒をつくっていたりもする。多くはお世辞にも旨いといえるシロモノではないが,幾つかはキラリとひかる美味しさと利用の仕方とがある。このような牧畜民の乳製品と乳利用とはいったい,どのようなものであろうか。想像するだけでもワクワクしてきて,現地を訪ねてみたくなる。このシリーズでは,西アジア,北アジア,中央アジア,南アジア,チベット高原,ヨーロッパを事例として,乳加工技術と乳製品とを具体的に紹介していきたい。なるべく現地の写真を多く掲載しながら解説していく。シリーズ最初の今回は,乳利用が人類にもたらした生業革命―牧畜の誕生,そして,現在のユーラシア大陸における乳加工の特徴について外観しておきたい。 |
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Palavras-chave: 牧畜; 生業; 乳製品; ユーラシア大陸. |
Ano: 2011 |
URL: http://ir.obihiro.ac.jp/dspace/handle/10322/3068 |
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平田, 昌弘; HIRATA, Masahiro. |
本稿では,北アジアの乳加工技術と乳製品を,モンゴル遊牧民の事例で紹介してみたい。著者は1999年からモンゴル国を毎年訪れ,モンゴル遊牧民と生活を共に楽しみ,そして,乳加工体系について調査してきた(写真1)。モンゴルは,モンゴルを後にする時,遊牧民の温かさ,笑顔,人情とが心に込み上げ,またモンゴルを訪ねたいときっと思わされる国だ。 モンゴル遊牧民は器具をほとんど使わずに,草原の中で家畜から乳を搾り取る。また,乳加工は,日常の調理用器具を転用しておこなっている。このような搾乳・乳加工に特化した器具をほとんど持たないモンゴル遊牧民は,草原の中でいったいどのように搾乳し,どのような乳加工技術を利用しているのであろうか。興味がわくところである。モンゴル遊牧民の乳加工の特徴は,アジア大陸北方域の人びとに広く採用されている技術を用いている。つまり,クリームをせっせと取り集め,チーズをつくるための凝固剤として酸乳そのものを用い,馬の乳で酒をつくっていることにある(平田,2008;2010)。モンゴルの乳加工体系が地域毎に多様に発達しているのは,これらの諸技術を自由に取捨選択して組み合わせているためで,実はその基本的な乳加工技術は多くの地域で共通している。本稿では,以下にモンゴル国中央部の事例をもとに,モンゴル式の搾乳の技法を先ず紹介してから,乳加工技術と乳製品とを紹介していきたい。 |
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Palavras-chave: 乳加工; 乳製品; 遊牧民; モンゴル; 北アジア. |
Ano: 2011 |
URL: http://ir.obihiro.ac.jp/dspace/handle/10322/3174 |
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平田, 昌弘; Hirata, Masahiro. |
The food intake of agro-pastoralists was surveyed in the hilly high altitude of Ladakh,northern India to understand the characteristics of those subsistence,to discuss their adaptation strategy to high altitude circumstances and to reconsider the pastoralism theory through the case study of transhumance. The characteristics of their food intake are 1) the daily food intake is composed by 5 times such us morning tea,breakfast,lunch, evening tea and dinner,2) they don't take any meat in normal daily life, 3) necessary nutrients are mostly supplied by taking beans,fresh and dry vegetables,milk products and cereals,4) cereals contribute mostly to the nutrient intake,5) the intake of purchased wheat and rice become bigger than self-supplied barley,6) the milk... |
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Palavras-chave: 移牧; 乳製品; 大麦; 豆; 肉; 有限性; 謙虚; 高地適応; Transhumance; Milk products; Barley; Beans; Meat; Limitation; Modesty; Adaptation in hilly high altitude. |
Ano: 2010 |
URL: http://ir.obihiro.ac.jp/dspace/handle/10322/3076 |
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平田, 昌弘; HIRATA, Masahiro. |
本稿では,西アジアの乳加工体系として,シ リアのアラブ系牧畜民の事例を紹介する。当時, 筆者は大学院を休学して,JICA(国際協力機構) の青年海外協力隊に参加し,シリアで3 年間を 過ごしていた。1993 年から1996 年のことであ る。当初は過放牧が自然環境に与える影響をア セスメントすることを目的として牧野で植生を 調査していたのだが,牧野で牧畜民に出会い, その牧畜民の家畜管理の技法や生き方に魅せら れ,次第に彼らの生活にはまり込んでいった。 人生は出会いできまる。以後,一貫して乾燥地 帯での乳文化を研究することになったのも,ベ ドウィン(アラブ系牧畜民)との出会いによる。 シリアは牧畜の本質に乳があることを気づかせ てくれたフィールドなのである。 シリアは地中海岸沿いこそ年間降水量が 1000mm もあるが,内陸に入るに従って少なく なり,最も乾燥した地域では100mm を下回る (図1)。シリアは,わずか100km ほどの間に 湿潤地帯から乾燥地帯までが共存している。年 間降水量200mm 以下の地域では天水ではいか なる作物もできない。年間降水量200mm 以下 の地域はシリアでは実に国土の55.1% をも占め ており,シリアの大部分は乾燥地帯に位置して いる。そして,もう一つシリアの自然環境で特徴的なことは,シリアは地中海性気候にあり, 乾期と雨期とがあることである。乾期に入る5 月から雨期が再び始まる10 月までは降雨はほ とんどない。このように,シリアの自然環境の 特徴は,大部分は乾燥地帯に位置しており,夏 は高温乾期・冬は低温雨期にあるといえる。 ここで紹介する乳加工体系は,シリア北東部 ハッサケ市近郊の乾燥地帯での事例である。年 間降水量は200 〜300mm... |
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Palavras-chave: 牧畜; 生業; 乳製品; 西アジア. |
Ano: 2011 |
URL: http://ir.obihiro.ac.jp/dspace/handle/10322/3069 |
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平田, 昌弘; HIRATA, Masahiro. |
これから3回にわたってインドの乳加工技術と乳製品とを紹介する。 インドはウシとスイギュウを合わせた生乳の生産量が2008年では10,500万トンと,世界第一の生産量を誇る(FAOSTAT,2010)。インドは,ウシ(4,410万トン)よりもスイギュウ(6,090万トン)の生乳生産の方が多い珍しい国である。インドで生乳の生産・集荷量が飛躍的に増加しえたのは,イギリスのインド支配の影響とホワイト・リボルーション(白い革命)とも呼ばれる酪農協同組合の組織化・発達によっている。紙面上の都合で説明は省略するが,詳しくはKatar and Virendra(1998),平田(2005)の論文を参照されたい。世界の中で最も生乳の生産量が多いことを鑑みると,ユーラシア大陸の乳加工技術や乳製品利用を考察するにあたって,インド乳文化の研究は不可欠であることが理解される。 |
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Palavras-chave: 乳加工; 乳製品; 牧畜民; インド. |
Ano: 2011 |
URL: http://ir.obihiro.ac.jp/dspace/handle/10322/3171 |
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平田, 昌弘; HIRATA, Masahiro. |
インドには,ユーラシア大陸においてインドのみにしか観られない乳加工技術がある。ライム汁(植物有機酸)を凝固剤にしてチーズを加工したり,加熱濃縮系列群の乳加工を採用したりと,大変珍しい技術が存在している。また,乳製品の菓子である乳菓にも種類が多い。鴇田の報告(1992)からも分かるように,類似した乳加工技術や乳製品がインドでは多種多様に発達している(図1)。新しい乳菓を開発しようとしている菓子職人,和食と乳製品との融合を図ろうとしている開発者には,ぜひインドを訪問されてみられるとよい。斬新なアイデアが得られることであろう。 本稿と次号Vol.53 No.7ではインドの都市と農村での事例を中心にして,乳製品の種類とその加工法,そして,利用のされ方について紹介する。インド乳製品の多様性の整理を試みるために,本稿では類型分類法として,乳のみを素材とした乳製品と添加物を付加した菓子的な乳製品とを区別するために,乳のみを原材料として加工した乳製品を「乳のみの乳製品」,乳を主な材料にし,砂糖やナッツ類などを添加して加工した菓子様乳製品を「乳菓」として区別する。「乳のみの乳製品」には,酸乳,バター,チーズ,バターオイル,バターミルク,クリームなどを含み,その製造工程は乳のみを原料とした加工技術により構成される。一方,「乳菓」を加工する工程は,「乳のみの乳製品」に添加物を付加し,乳製品を様々な菓子に加工する乳加工技術となる。本稿では,インドの複雑な乳製品の土台となる「乳のみの乳製品」について先ずは報告する。 |
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Palavras-chave: 乳加工; 乳製品; 都市; 農村; インド; 南アジア. |
Ano: 2011 |
URL: http://ir.obihiro.ac.jp/dspace/handle/10322/3172 |
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平田, 昌弘; HIRATA, Masahiro. |
本稿では,シリアの都市と農村での事例を中 心にして,乳製品の種類とその製造法,そして 利用のされ方について紹介する。紹介する内 容は,都市の乳加工についてはシリア北西部ア レッポ市で1993 年から1996 年まで長期滞在し ていた際に下宿していた大家家族やスークと呼 ばれる商店街での聞き取り,農村に関してはア レッポ市近郊での聞き取りにもとづいている (図1)。水牛の乳を用いた乳加 工は,シリア北東部のカミシリ 市とマルキーエ市の農村での聞 き取りによる。大家家族はアラ ブ系のクリスチャン家族であ り,農村民はアラブ系およびク ルド系のイスラム教徒である。 アレッポや首都ダマスカス などの大都市は年間降水量 300mm から400mm に位置して いる。これらの地域では乳牛が 大規模集約的に飼養されてお り,農家での少頭数飼養と合わ せて,年間を通して牛乳が都市 に供給されている。また,シリ アの大部分を占める乾燥地帯で はヒツジやヤギの飼養が中心となり,搾乳シーズンの1 月から9 月頃にかけて は,羊乳(実際には山羊乳が一部混入している) でできた乳製品が都市に供給される。一般的に 西アジアでは,牧畜民はもとより都市や農村の 人々も,ウシよりもヒツジの乳を尊重し,ヒツ ジの乳製品に愛着を持っている。羊乳でできた 酸乳やチーズなどの乳製品の方が牛乳のものよ り,こってりして美味しいという。実際に羊の乳脂率は平均7.9% であり,牛乳の平均3.8% よ りも高い(Jenness and Sloan,1970)。牛乳より も羊乳への嗜好性は確かにあるが,牛乳も羊乳 も乳加工技術や乳製品はほとんど変わりない。 |
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Palavras-chave: 都市; 農村; 乳製品; 西アジア. |
Ano: 2011 |
URL: http://ir.obihiro.ac.jp/dspace/handle/10322/3070 |
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平田, 昌弘; Hirata, Masahiro. |
The preliminary nutritional survey on a D household of “Karnak-pa” nomad was conducted in Changtang area, Ladakh region of north India to understand the situation of food intake by the nomads of which subsistence depend only on livestock keeping, not on crop producing, and analyze its characteristics. The characteristics of food intake in the D household are summarized as the following 9 points. 1) The daily food intake is composed by 5 times such us morning cheese-barley soup named as “Tsam thuk”, breakfast, lunch, evening tea/food and dinner. 2) The energy intake of Karnak-pa nomad was supplied by 39.3 % - 45.0 % from self-sufficient foods and 55.0 % - 60.7 % from purchased foods. Although Karnak-pa nomads don’t engage in any agricultural production... |
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Palavras-chave: 遊牧; 乳製品; 大麦; 豆; 肉; 有限性; 謙虚; 高地適応; Nomadism; Milk products; Barley; Beans; Meat; Limitation; Modesty; Adaptation in high altitude. |
Ano: 2012 |
URL: http://ir.obihiro.ac.jp/dspace/handle/10322/3591 |
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Registros recuperados: 11 | |
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