|
|
|
|
|
平田, 昌弘; 門平, 睦代; 水谷, 文美; 松本, 葉; 小疇, 浩; 佐藤, 雅俊; HIRATA, Masahiro; KADOHIRA, Mutsuyo; MIZUTANI, Fumi; MATSUMOTO, Kazuha; KOAZE, Hiroshi; SATO, Masatoshi. |
ケニア高原地帯のライキピア県において、大規模牧場が野生動植物の保全に果たす役割を検討するために、ヨーロッパ人による大規模牧場と現地の人々による小規模牧畜地帯における植生状態と土地利用の現状を定性的に把握した。大規模牧場(ロルダイガ牧場)の植生は、原生林(林床が短草型草本)、Acacia林(林床が長草型草本)、そして、局所的にAcacia林(林床が短草型草本)によって構成されていた。植生は、ExcellentからFairの状態で利用され、多くはGoodの状態で利用されていると評価された。草地1 ha当たりに換算したウシ飼養頭数が0.25頭という低い放牧圧であれば、植生はほぼGoodの状態で管理されることが示唆された。一方、小規模牧畜地帯(イル-ポレイ集落)の植生は、主にAcacia林(林床が短草型草本)となっていた。この土地利用の状態は、FairからPoorであると評価され、草地1 ha当たりに換算したウシ飼養頭数が2.26頭という極めて高い放牧圧では、植生はPoorに向かって退行してしまうと判断できる。「大規模放牧地で緩やかな土地利用、そして、放牧移動性を高いままに維持すること」こそ、土地を人間が利用しつつも環境保全を成功させる戦略であると考えられる。ケニア高原における大規模牧場の経営形態は、世界でも注目されるべき優れた放牧利用の事例と考えられる。 Vegetational condition and land utilization were surveyed in the large-scale ranch managed by European farmers and a small-scale pastoral area used by indigenous peoples in Laikipia... |
|
Palavras-chave: 牧畜; 放牧圧; 植生退行; 大規模牧場; ケニア高原; Pastoralism; Grazing pressure; Vegetation regression; Large-scale ranch; Kenya highland. |
Ano: 2006 |
URL: http://ir.obihiro.ac.jp/dspace/handle/10322/99 |
| |
|
|
平田, 昌弘; HIRATA, Masahiro. |
ユーラシア大陸の乳加工技術と乳製品を、これから約1年にわたって毎月のシリーズで紹介していきたい。 ユーラシア大陸といっても広大である。それぞれの地域で様々な乳加工技術が発達し,珍しい乳製品がつくり出されてきた。バターは発酵乳からつくられることが多く,発酵乳は清涼飲料,チーズなどにも加工され,牧畜民の乳加工において発酵乳の出番は多い。チーズ加工の凝固剤にはレンネットだけでなく,酸乳や有機酸を用い,牧畜民の加工するチーズは熟成させることはない。乳から酒をつくっていたりもする。多くはお世辞にも旨いといえるシロモノではないが,幾つかはキラリとひかる美味しさと利用の仕方とがある。このような牧畜民の乳製品と乳利用とはいったい,どのようなものであろうか。想像するだけでもワクワクしてきて,現地を訪ねてみたくなる。このシリーズでは,西アジア,北アジア,中央アジア,南アジア,チベット高原,ヨーロッパを事例として,乳加工技術と乳製品とを具体的に紹介していきたい。なるべく現地の写真を多く掲載しながら解説していく。シリーズ最初の今回は,乳利用が人類にもたらした生業革命―牧畜の誕生,そして,現在のユーラシア大陸における乳加工の特徴について外観しておきたい。 |
|
Palavras-chave: 牧畜; 生業; 乳製品; ユーラシア大陸. |
Ano: 2011 |
URL: http://ir.obihiro.ac.jp/dspace/handle/10322/3068 |
| |
|
|
平田, 昌弘; Hirata, Masahiro. |
The participant observation and interview on the nomad, “Karnak-pa”, were conducted in September of 2010 and August of 2011 in Karnak, Ladakh district, Jammu and Kashmir Province, north India to understand the seasonal movement of the pastoralist in the Himalayan highland and analyze the characteristics of its strategy. The seasonal movement of Karnak-pa was largely classified into the 2 phases, summer and autumn grazing from late April to middle September/middle October, and winter and spring grazing from middle September/middle October to late April. The target of seasonal movement for grazing during summer and autumn was to get better grass resources, and the time of its movement was influenced by the condition of grass resources. Since grass resources... |
|
Palavras-chave: チャンタン; 牧畜; 遊牧; 標高差; 季節移動; Changtang; Pastoralism; Nomadism; Difference of elevation; Seasonal movement. |
Ano: 2012 |
URL: http://ir.obihiro.ac.jp/dspace/handle/10322/3590 |
| |
|
| |
|
|
平田, 昌弘; HIRATA, Masahiro. |
本稿では,西アジアの乳加工体系として,シ リアのアラブ系牧畜民の事例を紹介する。当時, 筆者は大学院を休学して,JICA(国際協力機構) の青年海外協力隊に参加し,シリアで3 年間を 過ごしていた。1993 年から1996 年のことであ る。当初は過放牧が自然環境に与える影響をア セスメントすることを目的として牧野で植生を 調査していたのだが,牧野で牧畜民に出会い, その牧畜民の家畜管理の技法や生き方に魅せら れ,次第に彼らの生活にはまり込んでいった。 人生は出会いできまる。以後,一貫して乾燥地 帯での乳文化を研究することになったのも,ベ ドウィン(アラブ系牧畜民)との出会いによる。 シリアは牧畜の本質に乳があることを気づかせ てくれたフィールドなのである。 シリアは地中海岸沿いこそ年間降水量が 1000mm もあるが,内陸に入るに従って少なく なり,最も乾燥した地域では100mm を下回る (図1)。シリアは,わずか100km ほどの間に 湿潤地帯から乾燥地帯までが共存している。年 間降水量200mm 以下の地域では天水ではいか なる作物もできない。年間降水量200mm 以下 の地域はシリアでは実に国土の55.1% をも占め ており,シリアの大部分は乾燥地帯に位置して いる。そして,もう一つシリアの自然環境で特徴的なことは,シリアは地中海性気候にあり, 乾期と雨期とがあることである。乾期に入る5 月から雨期が再び始まる10 月までは降雨はほ とんどない。このように,シリアの自然環境の 特徴は,大部分は乾燥地帯に位置しており,夏 は高温乾期・冬は低温雨期にあるといえる。 ここで紹介する乳加工体系は,シリア北東部 ハッサケ市近郊の乾燥地帯での事例である。年 間降水量は200 〜300mm... |
|
Palavras-chave: 牧畜; 生業; 乳製品; 西アジア. |
Ano: 2011 |
URL: http://ir.obihiro.ac.jp/dspace/handle/10322/3069 |
| |
|
| |
|
| |
|
|
平田, 昌弘; Hirata, Masahiro. |
The purpose of this study is to review the origin of animal domestication and milking of domesticated animals and then study the transitional history of milk processing techniques in the Eurasian Continent. Pastoralism, one mode of subsistence, was a result of the invention of milking techniques. As the results, human being could have adapted by using animal products with agricultural products to the land where was more disadvantageous to residential environment. In the history of pastoralism, milking has been considered an important factor concerned with the use of animals as a food resource as well as the management, breeding, and selection of livestock. Stable isotope analysis of fatty acids extracted from archaeological vessels revealed that the... |
|
Palavras-chave: 起原; 西アジア; 乳加工体系; 牧畜; 冷涼性. |
Ano: 2011 |
URL: http://ir.obihiro.ac.jp/dspace/handle/10322/3194 |
| |
|
|
|