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三浦, 伸也; 鈴木, 三義. |
(社)北海道酪農検定検査協会の検定日記録および(社)日本ホルスタイン登録協会北海道支局の体型記録を用い,体細胞スコアと泌乳形質および体型形質との遺伝相関を推定した.各体型形質の記録数は審査開始時期の違いにより異なるが,多くの形質に共通な記録数を示すと,初産が181,291記録であり,2産が104,105記録,3産が30,973記録であった.遺伝相関の推定には,2形質分析モデルを用いた.母数効果としては,体細胞に対して,牛群・検定日,分娩月齢,分娩後日数の1次の回帰,分娩後日数に対するWilminkの指数項,体型形質に対しては,牛群・審査日,審査時月齢,泌乳ステージ,審査員の各効果を考慮し,さらに変量効果として両形質について,相加的遺伝効果と残差を含むモデルを用いた.体細胞スコアと乳生産形質との遺伝相関は−0.22〜0.15と低い値が推定され,初産において正の相関,2産以降では負の相関となる傾向が示された.体型形質と体細胞スコアとの遺伝相関は,産次により値が変動し,正負の符号の逆転が認められた.これは,加齢による体型変化に起因していると考えられる.体型形質の中で,乳房の深さ(−0.29〜−0.19)および前乳房の付着(−0.25〜−0.07)において,負の遺伝相関が推定された.これらの体型形質は生涯生産性,在群期間とも遺伝的な関連があり,これらの体型形質を改良することにより,体細胞スコアを低減することが可能であり,結果として生涯生産量の増加が期待できる. |
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Palavras-chave: Somatic cell score; Genetic correlation; Type trait; Milk production; Holstein. |
Ano: 2005 |
URL: http://ir.obihiro.ac.jp/dspace/handle/10322/2597 |
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河原, 孝吉; 後藤, 裕作; 山口, 諭; 鈴木, 三義. |
本分析では,ホルスタインの体型形質に関する相加的遺伝分散,優性遺伝分散および近交退化量の関連性を調査した.体型記録は,日本ホルスタイン登録協会北海道支局において1984年4月から2002年3月までの期間に体型審査を実施した244,078頭の雌牛から抽出された.使用した形質は,6の体型得点形質および16の線形式体型形質であった.分析には,母数効果として牛群・年次,泌乳ステージ,審査月齢および近交退化量,変量効果として個体,両親の組合せおよび残差が含まれた単記録モデル(SM),さらに変量として永続的環境効果を追加した反復記録モデル(RM)を使用した.各変量効果の分散成分は,Method Rを使用して推定した.全分散に対する相加的遺伝分散の比率(狭義の牛群内遺伝率)は,SMからの推定値において5.5%(蹄の角度)から45.2%(高さ),RMに関して5.6%(蹄の角度)から46.5%(高さ)の範囲であった.同様に優性遺伝分散の割合は,SMにおいて0.8%(蹄の角度)から7.0%(体積),RMにおいて0.4%(蹄の角度)から6.4%(体積)の範囲で推定された.SMから推定された近交退化量は,尻の角度,後肢側望,前乳房の付着,乳房の深さおよび乳頭の配置に関して正の値(0.000/%から0.012/%),それ以外の形質は−0.046/%(体積)から−0.001/%(後乳房の高さ)の範囲で負の値を示した.RMから推定された近交退化量は,後肢側望および後乳房の高さ以外,SMから推定された近交退化量と傾向が類似していた.相加的遺伝分散の比率と優性遺伝分散の比率との関係は有意(P<0.01)な正,近交退化量は優性遺伝標準偏差と有意(P<0.01)な負の関係が認められた. |
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Palavras-chave: Additive variance; Dominance variance; Holstein; Inbreeding depression; Type trait. |
Ano: 2007 |
URL: http://ir.obihiro.ac.jp/dspace/handle/10322/2604 |
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