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折笠, 善丈; 佐藤, 遥子; 大和田, 琢二; Orikasa, Yoshitake; Sato, Haruko; Ohwada, Takuji. |
チーズホエイを原料に用いた焼酎製造法を検討するため,カタボライト抑制解除株 Kluyveromyces marxianus KD-15 を用いて,チーズホエイを加えた糖化同時発酵におけるエタノール生産量を改良した。Aspergillus luchuensis あるいは A. oryzae で作成された麹と酵母 3 株(K. marxianus NBRC1963(親株)と K. marxianus KD-15, Saccharomyces cerevisiae NBRC10515)を組み合わせ,培養混合物中の pH,グルコースとラクトース含量,α アミラーゼと糖化力,並びにエタノール含量を経時的に21日間測定した。その結果,K. marxianus KD-15はいずれの麹との組み合わせでもエタノール生産量が他の酵母株よりも有意に高く,A. luchuensis との組み合わせでは,親株,及び S. cerevisiae NBRC10515 より約30%向上した。α-アミラーゼ,および糖化力は培養とともに低下傾向を示したが,K. marxianus KD-15 はいずれの麹との組み合わせでもラクトース消費量が最も高かったことから,K. marxianus KD-15 による高いエタノール生産は,デンプン由来のグルコースよりもチーズホエイ由来のラクトース消費量の影響を受けると考えられた。以上の結果から,K. marxianus KD-15 はデンプン質の混合原料の存在下でも高いチーズホエイの資化とエタノール生成能を有し,チーズホエイを原料とした焼酎製造への有用性が示された。 |
Ano: 2016 |
URL: http://ir.obihiro.ac.jp/dspace/handle/10322/4371 |
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