|
|
|
|
|
葛西, 大介; 輿水, 美奈; 大庭, 潔; 長谷川, 秀樹; 名倉, 泰三; 山内, 宏昭; 韓, 圭鎬; 島田, 謙一郎; 福島, 道広. |
近年,機能性が注目されているベタインを一般的な加工食品に利用することを目的に,食パン生地にベタインを高配合したときの製パン性に与える影響を検討した.まず,食パンに,ベタインをパン生地の小麦粉に対して1∼5%添加したところ,生地からのガス発生量は,ベタイン添加量に依存して減少し,ホイロ時間が増加した.特に,機能性付与を目的とした5 %の配合では,製パン性は大きく劣化し,比容積は11%低下した.次に,食パンにベタインを高濃度に配合したときの影響を低減する方法として,ミキシング前に添加する方法に対して,ミキシング後半に添加した場合の食パンの物理特性や食感に及ぼす影響を詳細に調べた.その結果,ベタイン添加によるガス発生量およびガス保持性の低下は,ミキシング後半に添加することで大幅に改善し,比容積も有意に(p<0.05)改善した.ベタイン添加による比容積の低下は,クラムの硬さと高い負の相関がみられ,クラムの硬さが有意に(p<0.05)増加するとともに,クラストの硬さが低下したが,ベタインの添加をミキシング後半とすることで,ネガティブコントロールの硬さに近い値にまで改善された.これらの結果は,食感に関する官能評価の結果とも一致していた.走査型電子顕微鏡(SEM)による生地の組織像から,ベタインを高配合すると,ミキシングおよび発酵時にグルテンネットワークの形成が十分に形成できていないこと,ミキシング後半の添加とすることで,無添加の生地に近い状態に改善する様子が観察された.以上の結果から,食パンにベタインを高配合する場合は,添加時期を遅らせることで製パン性への影響を小さくできると考えられた. |
|
Palavras-chave: ベタイン; 製パン性; パン生地; 物性; Betaine; Bread-making quality; Dough; Physical property. |
Ano: 2016 |
URL: http://ir.obihiro.ac.jp/dspace/handle/10322/4520 |
| |
|
|
山田, 大樹; 伊勢木, 智行; 井上, 俊逸; 吉野, 信次; 坪井, 一将; 村山, 大樹; デニス, サンチャゴ; 小疇, 浩; 山内, 宏昭; KOAZE, Hiroshi; YAMAUCHI, Hiroaki. |
湯種製法で製パンしたパンにおける湯種製造中に糊化した小麦澱粉の製パン性に及ぼす影響について,凍結乾燥グルテンと小麦澱粉で調製した疑似湯種を用いて検討を行った.その結果,疑似湯種中の糊化した小麦澱粉は,GP,GRD,SLVをコントロールに比べて有意に低下させ,擬似湯種中の小麦澱粉の糊化度とGRD,SLVとの間には非常に高い負の相関があることが判った.これより,湯種中の糊化小麦澱粉は生地の製パン性を低下させる主要因であり,湯種パンの外観,色相の特徴であるクラストのL*の低下とケービングに対しても,大きく影響していることが明らかになった. さらに,糊化した小麦澱粉を製パンに用いることによって,得られたパンの水分含量と保水性が増加し,それによりパン中の澱粉の老化が抑制され,保存中のパンクラムの老化を抑制できることが明らかになった. |
|
Palavras-chave: 製パン性; 湯種; 小麦澱粉; 糊化. |
Ano: 2015 |
URL: http://ir.obihiro.ac.jp/dspace/handle/10322/4372 |
| |
|
|
|