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永田, 祥代; 山田, 一孝; 上野, 博史; 古林, 与志安; 佐藤, 基佳; NAGATA, Sachiyo; YAMADA, Kazutaka; UENO, Hiroshi; KOBAYASHI, Yoshiyasu; SATO, Motoyoshi. |
カメの体幹部は甲羅に覆われているため、単純X線撮影では得られる情報が少ない。そこで今回、ミシシッピーアカミミガメに対するX線CTによる断層撮影検査の有用性について検討した。まず基礎的検討として、臨床的に健康な6匹を用い、軟部組織、肺および骨のCT値を計測し、その結果からそれぞれの組織の観察に適したウインドウを設定した。また、病理学的検索の結果、全ての個体において肝臓の脂肪変性が認められ、肝臓のCT値が低い個体ほど変性の程度が大きく、CT値の高い個体ほど変性の程度が小さかった。このことから、肝臓のCT値の差により脂肪変性の程度を診断することが可能であった。さらに、臨床例についてCT検査を実施したところ、それぞれ、消化管内異物、肺炎および卵塞の診断が可能であった。以上の成績より、ミシシッピーアカミミガメの臨床診断において従来の単純X線撮影では読影が困難であった体幹部軟部組織について、CTにより詳細な情報を得ることが可能であった。よって、カメの臨床診断にはCTによる断層画像診断の積極的な利用が望まれる。 In turtles,conventional radiographic techniques give little information on the interna1 organs because of the density of the shell. Therefore, computed tomography (CT) was attempted in six clinically normal red-eared sliders(Trachemys scripta elegans). The CT values were measured in soft tissues such as the... |
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Palavras-chave: CT; CT値; 脂肪変性; カメ; 単純X線; Computed tomography; CT value; Fatty metamorphosis; Turtle; X-ray. |
Ano: 2001 |
URL: http://ir.obihiro.ac.jp/dspace/handle/10322/2928 |
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